犬が食べてはいけない食品がいくつかあります。
その食品を少量でも食べると、命にかかわる中毒性のあるもの
その食品を大量に食べると、体の機能障害がでるもの
その食品を食べると、細菌や寄生虫のリスクがあるもの
手作り食を作るときにも、また人間の食べ物を管理するときにも
知識として知っておくと安心です。
何が危険で、食べてしまうとどうなるのか?
愛犬が健康に過ごせるように、一緒に学んでいきましょう。
命にかかわる中毒性のある食品
💀有機チオ硫酸化合物によって、ヘモグロビンが酸化し
赤血球の溶解が起こります。溶血性貧血。
どれくらいの量で? 玉ねぎの場合は体重の0.5%以上、1kgあたり15g~30gで
中毒症状が1日~数日間で現れる
どんな症状? 初期症状: 嘔吐(おうと)・下痢・腹痛・食欲不振
中毒症状: 口などの粘膜が白っぽくなる・血色素尿
黄疸・呼吸数の増加
できる事は? まず動物病院へ連絡し、状況を報告しましょう。
獣医からの応急処置の指示があれば
それに従って行動しましょう。
💀葡萄は2~3粒、レーズンなら50粒程度食べると
犬は急性腎障害になり最悪の場合は死に至ります。
どのくらいの量で? 体重1kgあたり3~32g,レーズンなら11~30g程度
6~12時間以内に中毒症状が現れます。
どんな症状? 嘔吐(おうと)・下痢・腹痛・食欲不振
急性腎障害・死に至る
できる事は? 一刻も早く動物病院へ行きましょう。
💀カカオに含まれるテオプロミンが中毒症状を引き起こします。
不整脈がみられ死に至ることもあります。
どれくらいの量で? 体重1kgあたり100~200mgで死に至る場合が
あります。今流行っている高カカオチョコなどの場合は
50gほどで致死量を摂取できてしまいます。
どんな症状? 嘔吐・下痢・痙攣・昏睡状態
何ができる? 食べてから中毒症状がでるまでは2~6時間ほどで
動物病院を受診した後も24時間は経過観察が必要です。
💀人間のガムに入っている人口甘味料のキシリトール。
犬が摂取すると血糖値が低下し肝機能障害を引き起こします。
少量でも死亡例が報告されています。
どれくらいの量で? 体重1kgあたり0.1gで低血糖、0.5gで肝機能障害
ガム1粒で0.5gのキシリトールが入っているので
超小型犬の場合1粒でも危険です。
どんな症状? 30分~1時間以内に、嘔吐、無気力、脱力感などの症状
急性肝不全の場合は、食欲不振、活動性低下、黄疸などがでます。
何ができる? ふらつきなどの症状がある場合は、直ちに動物病院へ。
気を付けるべき食材
- アボガド ペルシンという成分が下痢などを引き起こします。
個体差で症状が出る場合があります。 - アルコール類 アルコールを分解できずに中毒症状がでます。
嘔吐・ふらつき・意識レベルの低下など。 - お茶・コーヒーなど カフェインによる不整脈が起こる恐れ。
- 加熱した骨 骨は縦に割れる為、消化器官に刺さります。
またスペアリブの骨などを丸呑みして
手術することもあります。 - 牛乳 牛乳に含まれる乳糖を犬は分解できずに下痢になります。
- 香辛料 唐辛子などの刺激の強い香辛料は、下痢を起こしたり
肝臓・腎臓に負担をかけます。 - セルロース 植物の細胞壁のことで、消化吸収が苦手。
大根・人参などの根野菜はすりおろして与える。 - トマトのへた・じゃがいもの芽 ソラニンという中毒物質があり
吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、
めまいなどの食中毒がでます。 - 生卵 卵の白みに含まれるアビシンは必須ビタミンのビオシンの
吸収を阻害します。 - 生肉 生の肉には細菌や寄生虫がいる可能性があります。
鹿や猪肉には90%の確立で寄生虫がいますので
必ず加熱して与えるようにしてください。 - ハーブ類 レッドクローバー・アルファルファは出血しやすい犬にはNG。
リコリス(甘草)も長期間大量に使うと、ステロイドと似た
副作用があります。 - ハムや練り製品 ハムやソーセージなどの加工製品、かまぼこ・ちくわ
などの練り製品は塩分が高く内臓への負担になります。 - レバー レバーの食べ過ぎはビタミンAの過剰摂取で肝臓に負担。
病状別に避けたい食品
- 心臓病 塩分の多い食品を食べると血液量が増え
心臓に負担がかかります。減塩を心がけましょう。
塩分が入っているフードや人間の食べ物など。 - 肝臓病 肝臓に負担がかかる食品は控えましょう。
甘いお菓子、食品添加物、サプリメント、薬など。 - 悪性腫瘍 腫瘍の栄養分となる糖質は控えましょう。
小麦粉・米などの穀類やさつまいもなど。 - 関節炎 赤身肉・小麦粉・なす科の野菜などは炎症を
悪化させるので控えましょう。
じゃがいも・ナス・トマト・ピーマンなどの野菜。 - ストルバイト結石 プリン体の多い食品や多量のミネラルは
控えましょう。
煮干しやレバー(プリン体)、
豆腐・チーズ・ハム・ささみ(ミネラル) - シュウ酸カルシウム結石 ほうれんそうにはシュウ酸が多いので
湯がいて水洗いをしましょう。 - 甲状腺疾患 アブラナ科の野菜はゴイトロゲンという成分が
ヨウ素の吸収を阻害するので控えましょう。
キャベツ・白菜・チンゲイサイ・カブ大根など
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