iDeCoは個人が加入できる年金制度の事で、
掛金が全額所得控除になるなど税制優遇があるのが
魅力でなので3年ほど前に加入しました。
利用には手数料がかかり、原則60歳まで解約はできないなどの
注意点もありますが独身のサラリーマンには
減税の点でかなりのお得感がある制度です。
2023年1月に会社を退職し無職となりました。
私の予定では、再就職しidecoを継続するつもりだったのですが
自己免疫性肝炎を発症し、長時間労働ができない状況に
なってしまいました。
病気は再悪化し、生活費を補うためにideco解約に
踏み切ることにしました。また正直なところ、長生きできる
自信もないので、とりあえず手持ち資金を増やす方向に
舵を切ることにしました。
idecoの脱退条件を満たすとは?
idecoは原則として60歳前の資産の払い戻しはできません。
①60歳未満であること
②企業型確定拠出年金の加入者でないこと
③国民年金保険料の免除や猶予を受けていること
④障害給付金の受給権者でないこと
⑤通算拠出期間が1月以上5年以下であること、
または個人別管理資産が25万円以下であること
⑥企業型、もしくは個人型確定拠出年金の加入者資格を
喪失した日から起算して2年を経過していないこと
これらの6項目すべての条件を満たした場合のみ
脱退手続きに進めるようになります。
脱退手続きの流れについて
idecoの脱退手続きの流れを、時系列に記しておきます。
①2023年1月退職→厚生年金を脱退
②2023年2月13日 国民年金に加入(失業による保険料免除申請)
③2023年3月13日 国民年金保険料免除承認通知書(R5.1~R5.6)
④2023年4月7日 国民年金連合会より個人型年金記録の
掛金引き落としの一時停止通知
⑤2023年4月13日 運用関連運営管理機関 楽天証券へ
国年年金免除の理由による加入者喪失届を提出
⑥2023年7月4日 国民年金 失業による免除申請
⑦2023年8月7日 国民年金保険料免除承認通知書(R5.7~R6.6)
⑧2023年8月28日 JIS&T(ジス・アンド・ティ)へ
脱退一時金裁定請求を申請
⑨2023年9月13日 裁定受付日
2023年10月6日 裁定完了日
⑩2023年11月20日 給付金支給日
idecoは国主導の制度の為、その仕組みは複雑です。
私の場合、4月7日に国民年金基金連合会から郵便が届き
加入資格が停止していることを初めて知りました。
国民年金を免除されている場合は、加入資格が停止されて
idecoを掛けることはできません。
この場合、加入者から運用指図者に変更となります。
いままで運用していた資金での投資は継続可能です。
年金の免除期間が終了した時点で、再度加入者となり
継続することになります。
加入者喪失届は楽天証券の方へ提出しました。
また脱退手続きの提出書類には、国民年金保険料の
免除通知書のコピーの添付が必要になりますので
書類が揃ってからの申請となります。
他の提出書類には印鑑登録証明書が必須ですが
これができない場合は、住民票とは別の身分を証明できる
書類が必要となります。(運転免許証のコピー等)
ideco解約の注意点
ideco解約時には、いくつかの注意点があります。
脱退一時金は一時金所得となり、特別控除額の50万円を
超えた金額の1/2に値する金額が所得税の課税対象となります。
その場合は確定申告が必要となり、給与などの収入と合わせると
納税額が増える可能性があります。
私の場合は、脱退一時金は40万程度、失業保険は非課税なので
確定申告の必要がないのですが、再就職する場合は注意が必要です。
また、申請に不備がなくスムーズに処理できた場合でも
振込までには1~2ケ月の時間がかかります。
すぐには手持ち資金にできないので、スケージュールを
組んで資金管理をしていかなくてはなりません。
私の場合は、脱退一時金裁定結果が郵送で送られてきました。
裁定受付日2023.9.13, 裁定完了日2023.10.6
運用商品売却予定日2023.11.1,給付金支給予定日2023.11.20
ということで郵送してから振込まで、2ケ月以上かかっています。
老後の資金をボチボチと、若い年齢から貯めるのには
idecoはかなり有効だと思います。税制面でのメリットは
ふるさと納税やNISAよりも大きいと思います。
ただ、掛ける年数が少ない・病気で将来のことが
見通せない場合には、制度が難しく簡単に自分の資金を
動かせないデメリットも十分に考慮していかなくてはなりません。
私の場合は、もうidecoにお世話になることはなく
2024年から始まる新NISAを考えています。
シーズーランキング
コメント