脱酸素剤とガス袋?
さっぱり意味が分からないねぇ
何のこっちゃ??
脱酸素剤は、密封容器の中を脱酸素状態にする薬剤で
鉄の酸化を利用して酸素を吸収するんだ。
酸化を防ぐことでカビ、油脂の変質を防ぐことが
できるので食品包装では普通に使われているよ。
ガス袋ってのも聞いたことがないね
ばあちゃんは…
ガス袋は、酸素を通さないガスバリア性能を持つ袋のことで、
シーラーで封をすると空気の出入りを遮断することができるんだ。
ガスバリア性能がない普通の袋(レジ袋やゴミ袋)は、
口を完全に閉めても袋そのものが微量の気体を通してしまうから
保存には向かないんだよ。
要は…
熱で袋の口をふさぐんだね!
脱酸素剤と乾燥剤の違い
脱酸素剤と乾燥剤の違いは、使う食品の水分量と関係があります。
海苔などの乾燥した食品には、乾燥剤を使って湿気を取り除きます。
そして水分がある食品には、酸素を取り除きカビや油の酸化を防ぐ
脱酸素剤を使います。
ジャーキーを作る場合は、肉の脂を取り除くことが基本ですが
100%除去するのは難しいので、いくらかは脂が残ってしまいます。
これが酸素に触れることによって、酸化が起こり
ジャーキー自体が劣化します。
風味が落ち、味も美味しくなくなります。
脱酸素剤の種類と用途
脱酸素剤の代表的な商品としてエイジレス、ウェルパック
エバーフレッシュなどがあります。
今回は、実際に私が使用しているエイジレスを例にして
説明します。
タイプ | S (耐油性) | ZP (耐油性) |
---|---|---|
用途 | 万頭、カステラ、削り節 ピザ、半生菓子、マドレーヌ他 | ドーナツ、サラミ、ビーフジャーキー ペットフード,米菓子、ナッツ類 |
サイズ | S-50 酸素吸収量50ml S-100 酸素 吸収量100ml S-300 酸素 吸収量300ml | ZP-50 酸素吸収量50ml ZP-100 酸素 吸収量100ml ZP-300 酸素 吸収量300ml |
脱酸素日数 | 0.5~1日(速攻タイプ) | 1日~2日 |
使用期間 | 30℃以下冷暗所で6ケ月 15℃以下冷暗所で1年 | 30℃以下冷暗所で6ケ月 15℃以下冷暗所で1年 |
作業時間 | 1時間以内 | 4時間以内 |
タイプSやZP以外にも、耐水性のものや酸素検知一体型の
商品がありますが割愛します。
ジャーキーやドックフードにはZPが当てはまりますが
私はSタイプを使用しています。
理由は脱酸素日数の違いにあります。
一般的に使用されるZPタイプのものは、酸素が抜ける日数が
1日~2日になります。
米粉煎餅やジャーキー類で、出来上がりから2日も経つと
風味が落ちてしまいます。
少しでも美味しいお菓子を食べさせてあげたいという
親心からSタイプを選んでいます。
脱酸素剤のサイズの選び方
ガスバリア性能を持つ袋には、様々な種類があります。
お茶やコーヒーなどを入れるアルミ製のガゼット袋や
焼き菓子などを入れるマチ付のガス袋などです。
保存する食品の重さを引いた残りの空気量によって
中に入れる脱酸素剤のサイズも違ってきます。
実際に胸肉小粒を例に取って計算して見ましょう。
使用している袋は、カマスGT No2です。
容器内酸素 = 容器全体の体積 – 中身の重さ × 0.21(酸素濃度)
26.88ml =11.5cm×14cm×1cm – 33g ×0.21
この食品では、酸素吸収量50mlのS-50となります。
袋のサイズが大きくなれば、当然酸素量も多くなりますが
その場合は脱酸素剤の数を増やして入れればOKです。
エージレス 脱酸素剤 S-100 速効タイプ 100個×1袋 鉄系自力反応型 / 速効タイプ 食品用 三菱ガス化学製■S-100 100個■
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